鍼を刺したり、灸による熱刺激を与えたりすると、身体は防御姿勢を取り、その刺激から身を守ろうと免疫力を高めます。
また、反射的に毛細血管を拡張させ血流を改善します。そうすることで痛みを出している発痛物質や老廃物を洗い流し、傷ついた組織を修復するために必要不可欠な酸素や栄養が巡りやすくなるため、炎症の回復が早くなります。
また「ズン」という鍼独特の響きや、灸をした後のジンジンとした感覚は脳に直接働きかけ、「ランナーズハイ」で有名なエンドルフィンなどの痛みを抑制する脳内物質を活性化させ、痛みを感じにくくします。
痛みが和らぐと関節可動域が広がり、自発的に動かせるようになることでさらに血流量が増加します。
また苦痛によるストレスが少なくなるため、さらに痛みが改善し、身体が本来の健康体に戻るよう大きくシフトします。
鍼灸治療は「治す」のではなく、人間本来の「治る力」を呼び起こす治療法と言われる所以です。